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エンデュアランス号漂流27

汽笛の音です


やっと文明社会に再びめぐり会えたのです!

しかし文明は彼らがここにいることを知りません

最後の最後の試練です

ここからどうやってそこへ行けばいいでしょうか




引用



左手には、明らかに安全そうだが、遠回りになるルートが見えていた。一刻も早く山を下りたいと気のはやるシャクルトンは、急坂を下る危険が生じるのを承知の上で、あえてそのまま前進することを選んだ。


三人は荷物集めた。携帯用コンロはもうほとんど空になっていたので、そこに捨てていくことにした。
それぞれの荷物は、最後の一回分の保存食とビスケット一個だけだった。三人は先を急ぎ、深い雪の中をもがきながら進んだ。


しかし、五百フィートほど下ったところで、シャクルトンが先刻、坂の先に見たのはやはり断崖だったと分かった。
しかもこの断崖は、協会のとがり屋根のように険しかった。だが、もはや引き返すということは頭になかった。シャクルトンは崖に身を寄せると、凍った表面に手斧で足場を作り始めた。シャクルトンがまず、五十フィート(約十五・二メートル)のロープのぎりぎりのところまで降り、続いて他の二人が降りてくる。このサイクルを何度となく繰り返した。前に進んではいたが、実にゆっくりであり、危険だった。

断崖を下りきるのにまるまる三時間かかった。が、とうとう、午前十時、三人はふもとに着いた。ここから谷間ではなだらかな下り坂で、谷からもう一度、反対側に抜ける上りがあった。



彼らは非常に疲れていましたが、この山を越えたら、と思って登ります

そしてついに、山を登りきります

見下ろすと、眼下二千五百フィートほどのところに、ストロームネス捕鯨基地が広がっていました

小さな人影も見えます



三人は口もきかずにただ見つめていました


何も-何もいう必要はないとかんじていました



シャクルトンが口を開きます





引用




「さあ、行こう」シャクルトンは静かに言った。

ここまできて、シャクルトンのいつもながらの用心深さが戻ってきた。今こそ何一つ失敗はゆるされない。下方に広がる地形は、決して安全なものではなかった。

氷に覆われた険しい崖が、鉢の側面のように港へと集まっていた。もし足を踏み外せば、そのままどこまでも落ちていってしまう。
途中でつかむものは何もなかった。

一行は山の背に沿って歩き、足場を提供してくれそうな小さな峡谷を見つけると、早速下り始めた。・・・峡谷の側面はどんどん険しくなり、中央は水が流れて小さな川になっていた。進むにつれ川の深さは増し、ついに一行は、雪をかぶった山から注がれる凍えるほどに冷たい水の中を、膝まで浸かってざぶざぶと歩くことになった。

午後三時、一行は小川が不意に途切れている事に気づいた-滝だ。




滝!なんということでしょう!ここまできて、滝に出くわすとは・・・

でもここを進むしかないのです




引用





三人は滝のふちまで行くと、下をのぞき込んだ。二十五フィートほどの落差があった。

しかし、他に道はない。峡谷は今では地溝と呼べるほどの広さがあり、周囲の壁は垂直にそびえ立って、入り込もう余地はなかった。

淵を越えて進むしかなかった。彼らは三人分の体重をささられるぐらいの大岩を見つけると、ロープの先をこれに縛り付けた。バーバリーの上着を脱ぎ、その中に手斧、調理鍋、ワースリーの日記を包み、縁から投げ落とした。


クリーンが最初に下りることになった。シャクルトンとワースリーが見守る中、クリーンは窒息しそうになってあえぎながらも、無事、滝の下に着いた。続いてシャクルトンが水をくぐり、最後にワースリーが降りた。


凍えるような潜水だったが、ともかく三人は滝の下に着き、ここから先はずっと、平地が続いていた。


三人は先に投げておいた荷物を集め、今やわずか一マイルほど近くに迫った捕鯨基地へと歩き出した。

ほとんど同時に、三人は自分たちのものすごい身なりに思い至った。髪は肩までのび、髭は塩分と脂肪分の油でべったりともつれている。衣服は汚れ、すり切れてぼろぼろだった。


(ほんとうに最後の最後なのでできるだけカットしないで書きたいと思いますそれで引用が長くなります)



マティアス・アナセンは、ストロームネス捕鯨基地の現場監督だった。シャクルトンに会ったことはなかったが、サウスジョージア島の他のものと同様、千九百十四年にエンデュアランス号がこの湾から出発したということは話に聞いていた・・・そして、まず間違いなく全乗組員ともども、ウエッデル海に沈んだということも。

しかしこのとき、彼の頭にあったのは無論、シャクルトンのことでも、不運な南極横断探検隊のことでもなかった。朝七時から働きつづけ、午後四時を回った今、彼は夕食を楽しみに埠頭に立ち、荷物をボートから下ろす作業を監督していた。

と、そのとき、叫び声が聞こえ、彼は頭を上げた。十一歳ぐらいの男の子が二人、ものすごい形相でこちらに走ってくる。二人の後ろには、三人の男がゆっくりと、かなり疲れた様子で歩いてくるのが見えた。

おかしい。どう見ても三人はよそ者だ。彼らが船の入ってくる港の方角から来ているなら、さして珍しいことではなかった。だが、三人は、山の方角、島の内陸部から歩いてくる。


近づくにつれ、三人は顔が隠れるほどに髭を生やし、顔は目の周りをのぞいて真っ黒だということがわかった。髪は女性と同じくらいのびて肩にかかっている。なぜだかその髪はごわごわと筋のようになっていた。着ている服も妙だった。船乗りの着るセーターやブーツではない。パーカーのようなものを着ているが、あまりにぼろぼろになっているのでなんだかよく分からない。



働いていた男たちも、作業の手を止めて三人のよそ者を見つめていた。現場監督は進み出て三人を迎えた。中央の男が英語で言った。

「アントン・アナセンのところまで連れて行っていただけませんか」落ち着いた声だった。


監督は首を横にふった。アントン・アナセンはもうストロームネスにはいない、と説明した。今は代わりに、オン期の工場長トラフ・セレルが統括している。


英国人は嬉しそうな顔をした。「それはよかった。セレルのことはよく知っている。」
監督は三人を、百ヤードほど右手にあるセレルの家まで案内した。労働者ほとんど全員が、仕事を放り出してこの突然現れた三人のよそ者を見に来た。

(ノックされ、ドアが開きます )


少しするとセレルその人がドアを開けた。シャツ姿のセレルは、相変わらず見事なカイゼル髭をたくわえていた。

三人の男を見て、セレルは少し後ずさりし、信じられないといった表情を浮かべた。

長い子と口もきけずにいたが、やっとのことで訊いた。

「あんたたち、いったい何者だ?」

中央にいた男が進み出た。

「私は、シャクルトンといいます」男は静かに答えた。

再び、沈黙が流れた。このときセレルは、顔をうつむけて泣いた、と伝えられている。





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・さあ、救助へ!

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2. Re:滝かぁ。崖かぁ。

>あかるりさん
あかるりのコメントって結構あっさりしてるよね
まあいいけどもっと感動~(✪ฺܫ✪ฺ)ってのがくるかと思ってた

1. 滝かぁ。崖かぁ。

どれも、すごいトコだね。
そんなトコを通らなきゃなんないなんてねΣ(・ω・ノ)ノ!
けど、やっと人に会えたんだぁ☆
さぁ、救助だねっ!

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