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エンデュアランス号漂流20

続きです-


ワースリーの推定では、彼らは海岸まで五十マイル以内の
ところにいるはずでした-


もうそろそろ陸に近いという証拠が見えてきてもいいので
はないか-


しかしその兆候はありません


サウスジョージア島の西海岸には集落はなく、信号灯もあ
りませんでした

そのため、夜のうちに不意に海岸にぶつかり、大惨事とな
る可能性がありました


また逆に、夜のうちに島を見過ごし、通り過ぎてしまう可
能性もありました




引用



夜は更け、ケアード号は左舷真横に風を受け、東北東に進

路をとった。男たちは塩に縁取られた目で暗闇の中に岬の

影を求め、何か耳慣れない音、例えば岩礁に波が打ち寄せ

る音が聞こえてこないかと耳を澄ました。しかし-視界は

悪くなる一方だった。-雲は星を完全に覆い隠し、海面に

は相変わらず霧がかかっていた。

・・・のどの渇きは彼らの期待をいっそうかき立て、一分

一分の経過があまりにも遅く感じられた。・・・男たちは

皆、心のそこから溢れだす興奮を必死にこらえているよう

でもあった。


時間はじりじりと経過したが、海岸に近づいているという

徴候らしきものは全くなかった。


・・ケアード号はおよそ三ノットの速度で進んでおり、午

前六時には、陸地まで十五マイル以内に近づいているはず

だった。しかし-それらしき徴候はまるでなかった。氷の

かけらも、海草の切れ端もなかった。




七時になった。陸地まであと十二マイルほどのはずだが、

相変わらず気配はなかった。


そわそわとした期待感はやがて、張り詰めた空気へと変わ
った。







サウスジョージアには高さ一万フィートの山があり、そろ

そろ見えてきてもいいころでした


シャクルトンの組が当直にはいり、当直でない三人は休む

時間でしたが、皆、操舵室に集まり、左右、前方に目を凝

らします


しかしそこにあるのは変わらぬ海と空でした


奇妙な時間が過ぎました


切望と期待-その一方で重々しい疑念がありました


すべてが終わろうとしている-興奮、いや歓喜の時はもう

そこまで来ているのかもしれない


でももう一方の声が言います こんな風に目を凝らしても

無駄なのかもしれない-と



引用




そして、十時半を少しまわったとき、ヴィンセントが海草

の塊を発見し、数分後には頭上に鵜の姿が見られた。希望

は再び大きく膨らんだ。鵜が陸地から十五マイル以上離れ

ることはめったにない


やがてゆっくりとではあるが、霧が晴れ始めた。様々な形

の雲が、海面すれすれをかすめていった。


視界はよくなった。正午には霧はほとんどなくなった。



「陸だ!」

マッカーシーの声がした。力強い、自信に満ちた声だった

。マッカーシーは真正面を指差した。その指の先に、陸が

見えた。黒っぽい険しい崖のところどころに雪がこびりつ

いていた。雲間にのぞいたその崖までの距離は、およそ十

マイル(約十六キロメートル)ほどだった。やがて雲がカ

ーテンのように動いて陸は視界から消えた。

それでもかまわなかった。島はそこにあり、全員がその目

で確かめたのだ。




口を開いたのは、シャクルトンだけだった。


「ついにやった」彼はいった。声はいつになく震えていた。


他の五名は黙りこくっていた。ただひたすらに前方を見つ

め、ただ安心したいがために、陸がもう一度姿を現すのを

待った。そして一、二分後、雲は再び切れて、陸が見えた

。惚けたようなかすかな笑みが男たちの顔にのぼった。勝

利に酔いしれる、あるいは喜びにあふれるでもなく、ただ

言葉にならぬほどの安堵感が、彼らの心を満たした。




私は彼らの気持ちを代弁したり、うまく感想を述べること
は出来ません

想像することしか出来ません

闇の中をもう恐ろしく長いことさまよったあと、何度も死

にかけた後に、大きな温かい光が目の前に現れようなそん

な感じでしょうか? きっ


と素晴らしくうれしかったろうな




大好きな、シーンの、一つです・・・でももっと心にしみ

る場面があります 切なく、ひしひしと伝わってきます  


それは次のブログで!
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- 2 Comments

パイシェル  

2. Re:やっと、安堵感。

>あかるりさん
そうだね
でもそう簡単にはいかないのが自然の厳しいところだよ
ここで感動したらあとついていけなかたりして
本当の感動は最後にまってるよ
楽しみにね

2012/01/27 (Fri) 08:43 | EDIT | REPLY |   

あかるり  

1. やっと、安堵感。

ふぅ。一息つけるね((笑

なんか、本当にこの本を読んでいたら、感動するだろーナーと思った場面でした。

2012/01/26 (Thu) 13:32 | EDIT | REPLY |   

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